意味の歴史社会学

 どうもアタマのめぐりが悪いので、リハビリ2段目はこれを。しかし、酒の力で本を読むのはなんかよろしくない気がする。それはともかく、やっぱりコゼレックとかも読まなきゃならないのか、ブルンナーとかも積ん読だしな。その他、全然、チェックが入ってない本もかなり言及されている。というか、私の西洋史の読書傾向がフランスものに偏りがちだったなと反省。といって、当面、とても読んでもいられない。毎度ながら歴史の話は、近世日本史もそうだけで、自分がどれだけクビを突っ込んでどれほどのことが言えるのかよくわからない。この本も歴史的な話についてはそれほど立ち入って何かを言っているというわけではないんだよね。議論としては、ルーマンの議論がこういう枠組みのなかで動いている、とうことの確認から話が進んで行くということでよいのかな。

西欧近代におけるゼマンティクの変動は、伝統的ゼマンティクの動揺として現れる複合性水準の高まりに応じうるようなゼマンティクを作りだす試行錯誤によって開始され、その中である程度の成果をあげ、社会の機能的分化に繋がるゼマンティクが実際に出現した、という仮説である。その際、特に留意しなければならないのは、ルーマンにおいて、ゼマンティクと社会構造の関係が文字どおり相関的関係として把握されており、いずれかが他方を一方的に規定する関係とはみなされていないという点である(38頁)

 

批判と危機―市民的世界の病因論 (フィロソフィア双書)

批判と危機―市民的世界の病因論 (フィロソフィア双書)