今日の朝日のコラム

 で、星浩氏が、若年層の方が消費税増税に反対する人が多いことを指摘したうえで、「増税財政赤字を減らす必要はない。インフレになって持てる者と持たざる者の立場が逆転するなら、その流れに任せればよい---。若者の間にそんな虚無感が生まれているのだろうか。だとしたら、それは危うい。インフレは大きな混乱を生み」云々と書いている。
 このコラム、話が飛躍しすぎていないか。収入も貯蓄も少ない若年層が消費税増税に反対するのは当たり前のことではないだろうか?これはきわめてまともな反応だと思う。それから、増税は本当に財政赤字を減らすのだろうか?さらに景気を悪化させ、税収も下がり、求人も減って、橋本内閣の二の舞にならないか。生憎と、私は消費税増税後がどうなるか明確な見通しをもって語ってくれる人を寡聞にして知らない。
 他方、インフレというとそれがすぐにハイパーインフレに結びつけられるのも奇妙だ(戦後の記憶がそれほど強烈な年代というわけでもないと思うのだが)。軽度のインフレなら、国民の負担増という意味では、消費税増税と変わりがないし、どちらが消費の拡大につながるかと言えば、インフレの方ではないだろうか(年金の支給額を下げる必要もなくなる)。
 もちろん、わたしは経済学者ではなく、その知識もかぎられたものだ。だったら、私が自らの不明を恥じるような説得力のある議論を展開する人にお目にかかりたい。星氏のコラムは、根拠も定かならぬまま、むやみに増税の必要をあおっているだけのようにしか読めない。
 
(追記)インタゲの効果についてはひとまず
http://reflation-jp.net/?p=540