タンタンの冒険 ユニコーン号の秘密

 現実逃避のためには格好な作品かなと思ったけれど何にも残らなかった。私は、スピルバーグ最高の駄作は(全作品みてるわけじゃないけれど、これまた退屈してしまう『スター・ウォーズ』を作り続けた)G・ルーカスと組んだ『インディアナ・ジョーンズ』シリーズだと思っている。特に、2作目、比較的最近、公開されていたらしい4作目は見てもいない。これもそれに近いな。
 この手の予想もつかないはらはらどきどきの連続って見てるうちに退屈してくるんだよね。またそれ、ずっとこれにつきあわされるのって感じで。宝探しものみたいな冒険譚はこうなりやすいのかしら(宝物も陳腐だし)。火星人が来て逃げ回るだけの『宇宙戦争』の方がずっとよかった。
 それから、原作がフランスのBDだと知らない人は(フランスのマンガだと思ってください)、「タンタンの冒険」というタイトルに違和感を覚えるかもしれない。作品は英語だから「ティンティン」と発音されてる(そこから先の連想はお任せします)。「タンタン」はフランス語読みなのよ。ただし、原作者のエルジュはベルギー人です。
 

ペーパーバック版 なぞのユニコーン号 (タンタンの冒険)

ペーパーバック版 なぞのユニコーン号 (タンタンの冒険)