仕事に行き詰まって夜は映画館にというのはどうも夏のパターンだな。こういうときは何も考えずに見ていられる「映画らしい映画」がみたい。で、どんな映画かも知らずに、一部で聞いたよい評判をあてにして行ってみる。J・J・エイブラムスってはじめて。そしたら、これがかなりよかった。
ストーリーはいかにもハリウッド映画って感じのありきたりといえばありきたりの子ども向けのSFで(でも、70年代末で、主人公の子どもたちがゾンビ映画を作っているという設定はうまいな、もしかして、監督自身の原体験と重なるんじゃないだろうか)、連想させる過去の作品も『ET』、『宇宙戦争』、『未知との遭遇』、『スタンド・バイ・ミー』、『グーニーズ』等々いろいろあるし、お約束通りの成長譚ではあるんだけど、そんなことお構いなしに見事にのせられもっていかれてしまった。
何よりも映像がよい。アメリカの郊外を撮る時はこんな感じだよなといった調子で始まるのだが、その映像がまたきれいだし、いくつものタワー状のものを映したカットが入ったりするんだけど、こんな被写体を見せられると、ついつい他の映画を連想させられたりもするのだが、また、そうしたショットをはじめアングルが決まっている。
いずれにせよ、スピルバーグが制作に加わっているからというだけでなく、いろんなところにスピルバーグを感じさせつつも、でも、スピルバーグのコピーではない映画になっていると思った。機会があれば他の監督作品も見てみよう。行ってみたら同じ小屋でまだ『ブラック・スワン』もやっていたのだが、それより遅く始まった『スーパー8』ともども今日で終わってしまう。しかし、わたしはこっちの方を買いたいな。「マイ・シャローナ」もかかるし。
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