ゲンスブールと女たち

 くたびれて何もする気もない空き時間に、期待しないで見に行ったら、思いのほか、面白かった。漫画や人形の使い方のうまいし。タイトルとは違って、ゲンスブールがロシア系のユダヤ人であるという屈折した感情が軸になってるんだな。少年時代のゲンスブールが、街で真っ先に胸につけることになったダヴィデの星をもらいにいくのがとても象徴的。これが、最後のあの「ラ・マルセイエーズ」につながると。