アンストッパブル

 夕方はあたまくらくらしてるし映画の日だから、ふだん見そうもない、でも評判がよい、これを見た。ある意味で、暴走列車を止める、たったこれだけの話で映画一本撮ってしまうんだから、トニー・スコットってバカにできない。暴走列車を止めるなんて特別新しいネタではないし、主人公たちにまつわるエピソードなんかもよくあるパターンでただのおまけというべきだろう。ここにあるのはひたすら運動であって、ただそれに見入ってしまう。だから、クライマックスがわりとあっさりした感じでも、あれでいいのかな。脇を固める鉄道員たちの面構えもいい。デンゼル・ワシントンの姿を見ていると、だんだんそれが『北国の帝王』に重なってくるのだが、これは当然か。