風邪で調子があがらないのでついつい見てしまった。ヴィスコンティってフェリーニなんかと比べるとちょっと単純な感じがするんだけど、十年以上間を明けて観ると、昔の自分の目が節穴だらけだったことが明々白々でそんな口をきけたものではないと反省。絵もきれいだし、とにかく面白い。貴族の出のヴィスコンティにしては珍しい題材で、田舎から都会に出てきた大家族が壊れていく過程、そのなかで、兄弟たち、とりわけ三男ロッコと四男チーロの、家族を守ろうとする情念と家族におしつぶされまいとする情念の葛藤が見るものを引きつける。今回、気づいたことには、わりと冒頭に出てくる息子たちが「豆を選り分ける」場面でおこる出来事が、その後の兄弟の運命を予兆してるんだよね。
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