『例外状態』

 例外状態がこのように解釈されると、儀礼や祝祭はどのように評価されるのかという疑問が浮上してくるのだが、こんな風に記述されていた。

アノミー的な祝祭は、法への生の最大限の従属が自由と放縦へと反転し、もっとも抑制の効かないアノミーがノモスとパロディ的なかたちでつながっていることを示す地帯へと、言いかえれば、アノミーと法とがどちらともつかない無差別状態にある閾としての事実上の例外状態へ向かっていくことの兆候なのである(146頁)。

例外状態

例外状態