オルエットの方へ

 今日もロジエ。3人娘がヴァカンスでなんか季節外れっぽい南仏へ行ってはしゃいでる。その毎日が日記のように描かれていって、一見するとホーム・ムーヴィーみたいなんだけど、箸が転んでも笑うとか言うけど、年頃の娘のいかにもという感じが伝わってきてその様子がだんだん見ていて楽しくなってくる。ストーリーを感じさせない展開なんだけど、やっぱり、これ計算されてるんだよね。そのうち、会社の上司ジルベールが娘の一人目当てにおっかけてやってくるんだけど、3人は彼を邪険にしながらも、それなりに楽しんでいる。さらに、イケメンのヨット男も現れて小娘二人の気持ちがそっちへ向かっていくと、居場所のなくなったジルベールが去って、イケメンとうまくいかなくなった小娘も一人先にパリに帰って、なんだか寂しくなってきたヴァカンスを早めに切り上げてパリに帰り、仕事に戻ってみれば、他の小娘と楽しげに昼食をとっているジルベールがいる。やっぱりジルベールが----。終わってみれば、そこには日常ありがちなストーリーが見つかるわけだけど何か決定的なことが起こっているわけじゃないし、それでも、年頃の小娘の気持ちが手に取るように分かるように感じられてくるのが凄いんじゃないかな。ドキュメンタリーというわけではないのに、やっぱりとても自然なのだ。音楽はなんか聴いたことがあると思ったらゴングだった。