志らく独演会
去年の年末は大阪フェスまででばって談春の「芝浜」を聞いてきたのに、今年はお仕事とかぶって談春を聞きにいけない。その代わりにというわけではないが、談志の独演会で代演したときの「子別れ」の壊し方が面白かったので、今度は志らくもということで独演会へ行ってみる。演ったのは「二十四孝」と「中村仲蔵」。「二十四孝」はここまでやるかって感じでかなりいかれたデフォルメをしていて、いや爆笑してしまった。
で、「中村仲蔵」はどう演るんだろうと思ったら、これも相当デフォルメしてあって、ここにそんなこと入れるのって感じで、笑いがこみあげてくるのだが、それだけじゃなくて、きちんと聞かせる噺になっている。「おまいさん、ちょいと起きとくれよ」。あんなクスグリいろいろ仕込んでおいて、それでも人情噺になってるなんて、大したもんじゃないだろうか。『忠臣蔵』の役作りって話だから、この季節にふさわしいネタでもあるし、大いに楽しめた。ところで、この噺、圓生と彦六で聞いてるはずなんだけど、もとはどんなんだったっけ。
というわけで、談志一門でも評価の高い3人の独演会に行ったことになるわけだが、それぞれ持ち味は違うんだけど、みんなどこかに談志のにおいを感じさせる。いやー立川一門はよいね。