おひるねハウスにて

Talpidae2007-08-18

 学期中の疲労がなかなか抜けずに難儀しているのだが、ようやっと余裕が出てきたので少しは骨休めとうことで、吉良温泉に泊まって佐久島へ行ってみた。吉良は全国的な知名度は低いけれどなかなかよいところで、三河というと徳川家康がらみで連想するのはどちらかといえば貧しいイメージなのだが、吉良や一色を歩けばそこがかつてはどんなに豊かな土地だったのかがよく分かる。
 で、吉良を根城にいってみた佐久島は、昨年行った妻有なんかと同様*1、アートと結びつけて町作りをすすめていることで知られている。佐久島には西港と東港があり、海水浴場が近いのは東港、アート作品があるのは西港。というわけで、西港で船を降りたら、炎天下ほかに降りたのは地元の人だけ。ここからスタンプ・ラリーをしながら作品を見て回ることになる。
 西港周辺には、昔ながらの民家が残っており、作品をたずねてそうした民家の合間を歩き回ったり、さらに野道や海岸を歩くことになる。そうすれば、作品を見ながら島の昔ながらの暮らしぶりや過疎の実態に目が向き、また豊かな自然に触れることもできるという寸法だ。
 足助や有松など名古屋周辺には昔の町並みが残った地域が結構あり、わりとどこも似たような造りになっていることがだんだんと分かってきたのだが、島の黒塗りの民家はコールタールを塗ってあるのだと思うが土地柄そうしたものとはかなり違っている。でも、空き家は多いみたい。残念ながら空き家プロジェクトは未完で見られなかった。また、野道をあるけばバッタモドキが飛び出してくるし、木立の中を歩こうと一歩踏み出したら10数匹の蝉がいきなり飛び出してはわめきはじめてびっくり。海岸にでて「おひるねハウス」を上ってごろっと横になれば、海風が吹いてきてとても心地よい。というわけで、たのしいたのしい。
 最初は炎天下を歩くのはしんどいかなと思っていたのだが、どこへ行っても海風が吹いてくるので、かなりの汗をかいているはずなのにすぐに汗がとぶ。名古屋のまちなかでTシャツがぐっしょりと重くなるのとはわけが違う。一回りして遅い昼食にはビールでイカ刺しに大アサリ丼を食べた。次は他の季節に行ってみよう。

http://www.m-mole.com/sakushima/