1月以来のマイブーム、宮沢章夫の上書をいきつけの居酒屋で読了。一人で本を読みながら酒を飲める店というのはよい。それはともかく、一度でよいから宮沢の舞台を見たい。読みながら気になった一節。
「同書で小林信彦が繰り返し語るのは、喜劇人が生まれる「場」について、たとえばストリップ劇場における幕間のコントが例に出されるのは、そこには、「笑いを目当てに来たのではない抑圧された観客」が存在したからで、そうした「他者」に向かう表現への意志のみが、喜劇人を鍛えるからだ」218頁。
もちろん、話は喜劇人だけにかぎらない。同書とは、小林信彦『日本の喜劇人』のこと。この本はオススメ。しかし、こうして引用していると、あの頃自分は何を読んでいたのだという感じは否めないのだが。でも、わたしの周囲に小林信彦を読む人なんているのかしらん。
- 作者: 宮沢章夫
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 2006/10
- メディア: 単行本
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