以降は、どれも紙幅の制限か単純なことして言えていないのでちょっと不満。ただ、ケインズの社会的安定性にかかわる指摘。要するに美人投票の話ですね。「人々は行動に際して、つねに社会全体の意見や慣行を気にかけている」という話は大事だなと。それから、ポランニーの理解はやはりこれでいいんだよね。「すべての経済は埋め込まれているのであり、そお経済秩序の性質を理解するには、経済が社会に埋め込まれている個別のパターンや制度的配置が重要となる」。ブレトンウッズ体制の再評価という話も面白かった。あと、最後の対談部分を読むと、そういう話をするなら前の論考でその手の話がもっと論じられてもよかったのではないかと思った。
成長なき時代の「国家」を構想する ―経済政策のオルタナティヴ・ヴィジョン―
- 作者: 中野剛志,佐藤方宣,柴山桂太,施光恒,五野井郁夫,安高啓朗,松永和夫,松永明,久米功一,安藤馨,浦山聖子,大屋雄裕,谷口功一,河野有理,黒籔誠,山中優,萱野稔人
- 出版社/メーカー: ナカニシヤ出版
- 発売日: 2010/12/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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