不平等の謎

 「道に倒れて誰かの名を叫び続けることを諦めた人の問題」。
「公共性とは、国家や統治団体が方などの制度によって定義するものではなく、「ホームレス」の立場を余儀なくされる人々が、他者への連帯を求めて行う個人の叫びから聞き取られるものではないか」(126頁)。
「アンベドカルの憲法から50年以上に及ぶインド憲法の「差別禁止」の戦いから、我々が学ぶべきなのは、法制定ならびに法執行の過程をどのように工夫しようとも、「虐げられた人々」自身による、「差別禁止」の方法のみが、唯一の闘う方式であるのではないか、ということである」(165頁)
「即ち、人権が侵害された場合に与えられる裁判的救済は、「いつか。どこかで、誰かに」付与されればよいのではなく、「今、ここで、当事者」に付与されなければならない」(62頁)。
「宮沢は、適法に成立した国家への忠誠義務と、非法律的義務(宗教、道徳等)の衝突において、後者を優先させるべき極限状況の問題を、抵抗権の問題として捉えていた」(92頁)。

不平等の謎―憲法のテオリアとプラクシス

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民法解釈方法に関する十二講

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新版民法綱要〈第1巻〉総論

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田中正造―その生と戦いの「根本義」 (1977年)

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