ボズ・スキャッグス

 大枚はたいた後だからどうしようかと思ったのだが、まあ、ブルー・ノートならともかく、ボズを名古屋市公会堂で見るチャンスはもうあるまいと思って行くことにした。残念ながら、入りはあまりよくなかった。しかし、行ったのは正解であった。今回は、最近のルーツ回帰を反映するようなニューアルバム、『メンフィス』のためのツアーである。だから、最初に「ジョジョ」をやった後は、新作コーナーでこのアルバムからカヴァー曲などをやり、トニー・ジョー・ホワイトの曲をやるというからアレだろうと思って声を上げたのは私だけだった。正直、このコーナーがもっと長くてもよかったと思うのだが、そこは本人も承知でもっとよく知ってる歌にと言って戻った。
 しかし、ホーンもいたんだし、メンフィス・ツアーというなら、デュエインも参加してるファースト・アルバムからあの曲とかもやってくれてもよかったのに*1。ま、正確にはマッスル ショールズですが。あとは、スティーブ・ミラー・バンド時代に書いたあの曲も好きだったんだけどな。「ウィア・オール・アローン」で終わるのは仕方ないか。
 ちなみに、始まってそうそう携帯をいじりはじめる女性二人組が前に。最近は若造がコンサート会場で携帯をいじってももう仕方がないかと思いはじめているが、この平均年齢の高い客層のなか私よりも年上そうなおばさんにそろってこんなマネされるとさすがに腹が立つな。しかも、この二人、バック・ヴォーカルの女性のソロ・コーナーで、彼女がちょっとサディスティックに「ヘイ・ナゴヤ!、お立ちなさい」とあおってもじっと座っているのである。あれで楽しいのかしら。ま、私がボズに期待するモノとはまったく違っていることだけは確かだな。

メンフィス

メンフィス

Boz Scaggs

Boz Scaggs