お猿さんでもそうなのね。
母親は娘たちに絶え間なく軽い嫌がらせをするが、これは娘たちが成熟期に達することを抑圧するのに十分なストレスを生じる。ゲラダひひの場合と同様、このいやがらせは、経験の浅い観察者ではほとんど気づかない。---。こういったことは、それほど驚くにあたらないのかもしれない。何しろ、我々のほとんどは、絶え間ない低レベルのいやがらせがどれほど辛いか、よく承知している。---。現実に肉体的な接触をすると、心理的な緊張と断つため、どうやら事態を好転させるらしい。ときおり相手を非難する発言をしたり、部屋の端からにらみつけることの方が、はるかに効果があるようだ。害をもたらすのは、このような軽いストレス因子に刺激されて自らが起こした不安なのである(63頁)。
- 作者: ロビンダンバー,Robin Dunbar,松浦俊輔,服部清美
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 1998/10
- メディア: 単行本
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