と言われれば、たとえ刈谷であろうと、足が向いてしまう自分がいる。「道具屋」に「初天神」。「初天神」は新年らしくてよいね。でも、近年の仁鶴は、喉を痛めたせいと言われているけれど、昔と調子が変わってしまって、つっかえることも多く、どうしても昔のもっとリズミックな調子が懐かしくなってしまう。
とはいえ、あんな関西弁を聞かせてくれる噺家はもうそうそうはいないはずだし、あの独特のフラはどこまでいっても健在。あのとぼけた感じがたまらんのよ(関東なら先代の文治さんがそうだった)。それに、いくらしゃべりでつっかえても、高座なら「初天神」の凧あげてる格好とか、ほんとに凧あげしてるみたいで、見事としかいいようがない。
かつて、四天王の次にくるのは絶対に仁鶴だと思っていた(決して枝雀ではない)。そして、昔の調子をみがいていけば絶対に名人と呼ばれていたはずなのにと思ってしまうわたしには、どうしてもちょっと複雑な気分になってしまう、しかし、なにせ独演会なのであった(弟子が3人も出てきたけど)。
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日本の伝統芸能〈落語〉貧乏花見/無いもの買い/道具屋/黄金の大黒
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